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病院紹介
院長あいさつ

富士宮市立病院院長 米村克彦


 富士宮市立病院は、昭和20年(1945)12月1日に開設され、昭和61年(1986)に新築され、昭和62年(1987)から350床の一般病棟をもつ富士宮市立病院となりました。平成4年(1992)にはMR棟、平成15年(2003)には南棟が増築されて、病院の充実がはかられました。JR富士宮駅南口から徒歩3分とアクセスは良好で、病院北側からは富士山が一望できる絶好の立地条件です。

 当院の理念は、”安心と安全の医療”を地域住民の方に提供することです。具体的には①良質な医療を提供する、②状況に応じた最適な医療を提供する、③行政サービスの自覚の三つです。
良質な医療を提供するためには、スタッフの医療レベルを現時点以上に向上させること、小さな過失を少なくすること、精神的、身体的なゆとりを確保することが必要です。当院の医療レベルは、診断・治療に関しては中規模病院としては既に高いレベルを有しております。しかし、診断技術、治療、看護などの医療は日進月歩で進歩しており、高い医療レベルをさらに向上させ、提供することが必要であり、院内外を問わずに研修、講習、学会などでの研鑽を積んでおります。
 安全な医療提供に関しては小さな過失(ミス)をできるだけ少なくすることに、職員全員が最大の努力を行っています。院内の各部署で名前を名乗っていただくことは患者間違いを無くすることには不可欠ですので来院される方には是非協力をお願いします。 ゆとりのある医療提供には医師や看護師を含めた医療スタッフの確保が最大の条件です。看護師に関しては、増員により平成19年(2007)7対1看護(入院患者7人に対して勤務看護師1名)をいち早く実践しております。しかし、医師不足に関しては各診療科で深刻な問題です。医師不足は当院に限ったことではなく、地方都市の病院での全国的な社会問題となっています。産婦人科、小児科などの限られた診療科の医師不足の報道が多い傾向にありますが、内科、外科を含めたすべての診療科で不足しているのが実状です。高い医療レベル、充実した教育体制を示し、静岡県内のみならず全国的に当院の知名度を上げる必要があり努力しております。医師の偏在化も大きな社会問題です。地方よりも都市部へ、過酷業務を強いられる総合病院(通常業務に加えて救急業務も含めれば30時間以上の不眠不休の業務体制が月に数回ある)よりも、当直・救急業務から開放される病院や医療施設への偏在が目立っています。過酷な勤務医の業務からは、精神的にかつ身体的にゆとりのある医療提供は無理であると思われます。当院の使命は、より高度の診断技術を用いての確定診断やそれに対応する治療、あるいは入院加療の必要な患者の受け入れを優先する方針にしております。この体制を維持するために、医師不足が顕著となった平成19年(2007)より内科を皮切りに、外来患者の紹介制、予約制に変更しております。さらに、一次医療は、医師会の協力のもと一般診療所あるいは救急センターへお願いをし、二次医療を当院で行う体制も採用しております。これらの対策は医師の転出を防ぎ、より優秀な医師を確保するためには不可欠な体制ですので、地域住民の方のご理解と協力をお願いする次第でございます。
 高度な医療機器の購入(高度なほど高価)、スタッフ増員は無償で行えることではありません。公立病院といえども一般企業と同様に健全経営が絶対不可欠なことです。幸にも、木村泰三前院長の先見の明により健全経営を目指して努力しており、その成果は平成18年(2006)に優良自治体病院として総務大臣表彰を受けております。

 良質な医療を行っていく上で、病院スタッフと患者・家族との信頼関係は重要な要素と考えます。患者の病態、診療ガイドライン、過去の経験、当院での診療実績に応じての治療方針を決定することは勿論のこと、生活環境など医学的以外の観点も把握しての治療方針を決定しております。検査、診断、治療に関する説明は、できるだけわかりやすく行うことを心がけ、不十分な理解は治療効果を半減させることがありますので、患者・家族の方には疾患、病態を正しく理解していただけるように努めています。

 医師の教育は病院の重要な使命です。新研修医制度が施行される平成16年度以前は、研修医の70%が医学部附属病院での研修を行っていましたが、平成16年度以降は市中病院での研修が増加し、50%が市中病院で研修(医師免許取得後の2年間の研修が義務)をしています。当院でも医師免許取得直後の医師が研修を行っています。浜松医科大学附属病院での研修のうちの1年間を当院で研修する医師、当院で2年間研修する医師がいます。研修医は多くの経験を積むことによって成長しますが、現時点では経験が少ないために未熟な点があるかもしれませんが、経験豊富な上級医や指導医のもとに診療を行っています。医師の成長には医学的な指導のほかにも、社会人としての指導も必要となっています。人生の先輩である方からの暖かい指導もお願いする次第です。当院で研修を受けて大きく成長し、再び当院で勤務する医師も少なくありませんが、もっと多くの医師が当院での勤務を希望することを願って、地域住民の方からの暖かい指導をお願いします。



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