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副院長あいさつ-社会が要望する医療を実践できるのか?-

富士宮市立病院副院長 米村克彦

 昭和40年代の高度成長の時期に、医療過疎地域の解消を目的として医学部が増設されました。その結果、医師数が増加し医療過疎地域は少なからず減少しました。しかし、ここ数年の医療改革の結果として全国的な医師不足が露呈してきました。日本は先進国の中でも、人口比に対する実働医師数が少ないのが現状です。静岡県は、生活面のどの部門においても全国的に平均的な県ですが、医師数に関しては全国の下位に甘んじています。さらに、富士宮地区はその中でも下位に属する地域で、医師不足は数年前より深刻な問題でした。昨今、都会に医師が集まり地方は医療過疎となるといった医師偏在化が顕著となっています。医師のみならず看護師不足・偏在化も深刻な問題となっています。このような医療崩壊の中で、富士宮市立病院は住民が要望する医療を提供できるのかという重要な命題に立ち向かっています。

 かつては一日に1000-1200人が受診しており、ベッド数350床の中規模総合病院としては驚異的な外来患者数でした。そのため、外来診療に時間を費やされ、検査・手術・入院診療に支障をきたすこともしばしばありました。地区に唯一の総合病院として住民の要望に応えるべく努力をしてきましたが、医師の減員により住民すべての要望に応えることが不可能となりました。病院と診療所との役割分担を明確にすることで急性期病院としての機能を全面的に発揮することとなり、医師会の協力も得ることができ、平成19年4月から内科初診の予約・紹介制を開始しました。その結果、350床の病院としての適切な外来患者数となっております。診療所から紹介されることにより、無駄な検査を行うことがなく、より専門的な検査を早く行うことが可能となり、さらに今までの治療経過を知ることにより、より正確な診断が可能となり、適切な治療を行うことができる利点があります。さらなるご協力をお願いする次第です。

 医師の減員に対して、当院は決して手をこまねいているわけではありません。色々な方面から医師獲得に全力を尽くしている現状です。総合病院は診療に加えて、若い医師の教育も重要な使命です。若い医師が増え、彼らを教育することは病院全体が活性化されます。そして、良い臨床医を育成すれば、おのずと良い医療を提供でき、自然と医師が集まってくることを信じています。


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